全国アマチュア最強位決定戦【観戦レポート】

2018年11月10日(土)に、麻雀最強戦2018 全国アマチュア最強位決定戦が行われ、野間一列が優勝、ファイナル進出を決めた。最も激戦となる予選を勝ち抜いた16名よる死闘を、オフィシャルレポーター・梶本琢程と最強戦実行委員長・金本晃がレポートする。

予選20店舗参加の根性実る!野間一列優勝
予選20店舗参加の根性実る!野間一列優勝

店舗予選が過去最高の盛り上がり

梶本「さて、今回は全国アマチュア最強戦。ファイナルへ向けた戦いもいよいよラストです」

 

金本「この日は予選4戦+決勝戦で5戦行いましたが、どれも白熱した戦いでしたね」

 

梶本「今年採用された半荘100分の時間打ち切りもD卓でついに発動。ラス親の金谷真慈さんにとっては、連荘が強制終了となり、悔しい結末となりました。これについて実行委員長として金本さんはどういう感想をお持ちでしょうか?」

 

金本「最終局、親の金谷さんがアガって裏ドラが乗らず終了。普通ならまだあと1局でも2局でも連荘ができるのですが、今回の時間打ち切りシステムの採用は妥当だったと思います。なぜなら、この半荘でいえば南4局が始まる時点で」

 

東家 金谷真慈 18800

南家 川野辺貴泰 ▲8500

西家 影山恒太 33000

北家 重信祐弥 55700

 

金本「という得点状況でした。時間のかかる対局が接戦になることはまずありません。むしろ、誰かがハコ点になりゲーム性が歪んでいることがほとんどだと思います。南4局まで、重信さんがいい麻雀をして頑張って築いたリードを、南家と西家がほぼアガれない状況を利用して、だらだらと親が3万点以上をまくる。そんな結末はやはり不自然だと思いますね」

 

梶本「途中、金谷さんが重信さんにメンホンの8000点に放銃し、この点差にしたことが正解になったりしますもんね」

 

金本「そう。ですからある程度の時間打ち切り、ないしオーラスの親の連荘回数制限は来年も採用する方向で考えてます。ただ、今回連荘ができず割を食った金谷さんでしたが、それについて一切不満を漏らさなかった。それは敗者として素晴らしかったです」

 

梶本「さて、アマチュア雀士にとってはこの全国アマチュア最強戦がゴールになるわけですが、今年の開催を全体的に振り返っていかがでしたか?」

 

金本「ネット予選やリーグ戦は除き、純粋な一発勝負の人数参加人数は今年が3346人、去年が3176人なので170人増加。6年連続の上昇で今年は最高記録を更新しました。参加者、そして加盟店となられた全国の店舗にこの場を借りてありがとうございました、と伝えたい。また運営多くの関係者のおかげで最強戦の舞台ができ、今回優勝した野間一列さんみたいにここまで根強いファンが何人もできている。来年以降もこの流れを加速させたいと思います」

 

梶本「アマチュアの皆さんの支えがあってこその最強戦ですもんね。来年以降も大いに盛り上がるといいですね」 

予選D卓オーラス追い上げるも時間に負けた中国最強位の金谷さん。
予選D卓オーラス追い上げるも時間に負けた中国最強位の金谷さん。
前年度優勝者として出場した影山さん。得意の引っ掛けリーチ実らず!
前年度優勝者として出場した影山さん。得意の引っ掛けリーチ実らず!

20回の予選挑戦が実を結ぶ

梶本「さて、では決勝戦、というか優勝した野間さんを振り返ってみたいと思います。東場で大きなリードを築いた野間さん。ですが、南場に入ってから人が変わったかのように凡ミスの連発でした」

 

金本「優勝できたのは、ひとえに東2局の名手にあったと思います。後半は集中しすぎたか疲れたかで、アガればOKの状況で見逃しを2回。さらにハイテイ牌で誤カンしてしまったりと、お茶目な一面も見せたりしました」

 

梶本「東2局はトイトイへ向かったタイミングが絶妙でしたね」

 

東2局7巡目 西家 ドラ西

 

金本「ここから6萬ポンして最終的にハネ満に仕上げましたが、鳴かない人も多いと思います。門前でもいけそうだし、西を使わない限り鳴いたら安くなりそうだし。野間さんはなぜ動けたんでしょうね?」

 

梶本「理由を野間さん本人に聞いてみたところ、ラインで凄くしっかりとした回答をいただきました。全部載せると誌面が埋まっちゃうので、簡単にまとめると」

 

◎野間さんの持論では、ドラが字牌(今回は西)の時は一色手やチートイツ狙いの打ち手が増える

◎多井隆晴プロの教えを受け、6巡目までのツモ切りを覚えた。他家の捨て牌とツモ切り牌を分析したところ、上家の重信さんがマンズの一色手っぽかった

◎重信さんがマンズを集めているなら、自分が24667萬の形から2メンツ作るのが難しいと判断

◎6萬ポンならで重信さんの染め手に対してけん制できる

 

梶本「などでした。近代麻雀でもお馴染みのZEROさん推奨の『トイトイダッシュ』の意図もあったようですね」

 

金本「いやいや、回答の文章量だけ見ても野間さんの熱が伝わりましたよ」

 

梶本「ま、半端ない麻雀への力の入れようです。野間さんの麻雀ライフはこんな感じでして」

 

・麻雀は打つより動画を見る時間のほうがはるかに長い

・自宅に自動卓があるので、広島在住のプロにもアマにも声をかけてリーグ戦を開催

・最強戦への出場は昨年から。フリー雀荘で知り合った金谷さん(前出)に誘われて出場

 

梶本「とまぁ、ここまではいても不思議じゃないですが」

 

・本来、土曜日は仕事(眼科医)があるが、広島大学眼科の厚意で代診を出してもらい、最強戦の店舗予選に出場

・北海道、東北以外の20か所の予選に参加。天鳳位・独歩さんが運営をしているときの決勝進出率は100%

 

金本「勝つまで予選に出続ける人は割といらっしゃいますが、20回というのは今まで聞いたことがありません。ものすごい麻雀熱じゃないですか。でも、元々は『最強戦は出るものじゃなく見るもの』と思っていたそうですよ」

 

梶本「今や趣味にお金を使う、っていうレベルをはるかに超えてますよね」

 

金本「ただ、まさか参加して2年目でアマチュアの頂点を決める決勝卓に座るってのは本人も想定外だったでしょうね」

 

梶本「だから、じゃないですかね。なぜなら、最強戦へ誰もまねできない時間と体力と財力をつぎ込んでる。で、それが東場で大きくリードしていよいよ頂点が見えた。そこで逆にプレッシャーがかかってしまったのかも。決勝の後半で野間さん、普段じゃまずやらないミスを連発したじゃないですか。あれはご本人も訳が分からないことだと思いますよ」

 

金本「最初のミスが次のミスを呼び、それが悪循環となったのかな。まあでも、ファイナルでは名だたるプロが顔を揃えるわけだし、より緊張感は増すと思いますが平常心を維持してもらって、この素晴らしい舞台を楽しんでいただきたいですね」

 

全国アマチュア最強位の称号を手にした野間さん。
全国アマチュア最強位の称号を手にした野間さん。
笑顔と祝福に包まれた閉会式。
笑顔と祝福に包まれた閉会式。

光る一打

予選C卓 南1局1本場10巡目 北家・鷹羽美徳 4600点

11巡目にピンフをテンパイした鷹羽さん。ドラ1あり、持ち点も少ないので普通はリーチだろう。

が、鷹羽さんはヤミを選択。そして5萬ツモ。ここで打1萬のテンパイ崩しに出た。狙いはもちろん345の三色である。

捨て牌も3段目に突入する中、4萬3索の2牌が必要な三色狙いは無謀過ぎる選択だろう。だが、その執念が天に通じた。次巡、4萬を引き理想の3-6索待ちでリーチ。見事、高目の3索でハネ満を決めたのである。

 

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梶本琢程オフィシャルレポーター
梶本琢程オフィシャルレポーター